僕の目指しているのは、地図に載るか載らないか――な規模の、有っても無くても世情に何の影響も与えないような、どうでもいい寒村の主です。新しいことをやりたいわけではなく、発展性があることをしたいわけではなく、建設的に生きたいわけでもありません。寒村をぐるぐると周り続けるような……、一切変わらない、同じことが続いていくような環境を手に入れたいだけです。停滞でも、イエスタデイ・ワンス・モアでも無く、ぐるぐる、です。ぐるぐる周り続けることは面白いです。それを見るのも楽しいです。発展も成長も要りませんが、面白いことはしていきたいです。


そして、一方で僕は向こう見ずです。寒村が好き、と言いつつ、変わったものが、物珍しいものがあるとフラフラーっと近づいてみたくなる性質を持っているため、ブログに手を出しました。ここにもぐるぐるの面白さがあるかもなー、と。そして、その発展意識、上昇志向に驚愕、ビックリ、憔悴し、慌てて脱兎、またはてなに戻ってきた次第です。はてなもブログの一種じゃん、と思われることでしょうが、ここは押し付けがましくないので好きです。


我が無医村は、来客は歓迎しますが、あまり騒々しいのは苦手です。都はトラックバック軍団に占拠されており、彼らは数字を求め、懸賞金4億ベリーを手に入れようと手当たり次第、勢力拡大に躍起になっておりました。勿論、そんな人ばかりではないのですが、彼らは目立ちすぎ、そうでない人たちをあまりにも目立たなくさせていました。


僕がいたところでは、大体の場合、数字は指標に過ぎませんでした。一喜一憂はしていましたが、絶対的なものではありませんでした。ブログでは数字は目的そのものになっていて、僕は、ブログでは、僕の好きだったもののコアが置き去りに、あるいはハナから無視され、あるいは目的化した数字に圧殺されているような気がして、寂しい思いを……。


あの人たちに悪意や侮蔑や軽視を向けているわけでは決してありません。数字が悪いとも思いません。ただ、区分が違うなあ、と。それだけです。暗く、じめじめうじうじとし、空転する話、終わりです。



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※僕があんまり暗いため、ブログで出会えた面白い人に、要らぬ患いを覚えさせてしまいました。本当に気にしないでください。ネクラキモイヨーと一瞥してください。