幻覚に襲われた。



昨日、仕事まで少し時間が空いたので本屋をぶらぶらしてたのよ。あー飛ぶが如く全部誰かくれないかなぁとか思いながら。そしたらさ、いきなりさ、いてつく波動のときみたいな音が聞こえて体にぶわーっと衝撃が走って、一瞬よろめいたのね。何の準備も覚悟も無しにそんなんきたら驚くじゃん。すわ合気道暗殺団の襲来か!?旧KGBサイキック部隊の一斉攻撃か!?と狼狽し臨戦態勢を取ったものの第二波はやってこず、「なんだ気のせいか」と安堵したんですよ。で、気を取り直して本屋散策を再開してびっくりしたよ。だって、目に入るあらゆる本の著者が本宮ひろ志になってるんだもん。おおきく振りかぶっても右脳ドリルも13歳からのハローワークもいま、会いに行きますも全部、著者が本宮なんだもん。ついには江戸川乱歩傑作選まで著・本宮ひろ志だった始末。無茶苦茶。そこで俺は、二つの選択を迫られたんだ。


一つ「これは幻覚である」と納得する。
一つ「僕の知らない間に世界は本宮グループに乗っ取られた」と判断する。


昔の高僧の本とか読むと「幻覚なんて普通の修行でガンガン見るし」って書いてあることだから、俺は幻覚ならたいしたことないと思って前者を採用したんだけど、「幻覚を見るようじゃお終い」って固定観念に縛られたまんまだったら危なかったと思うよ。「幻覚を見る自分」に恐怖するあまり、後者を本心から採用してたら、それこそアウトだったからね……。まぁ、かといって俺は別に修行してるわけじゃなく平凡に市井に生きてるだけだから、あんまり幻覚とか見たくないんだけどね……。


原因は多分、今週の『珍入社員 金太郎(漫¥画太郎/ヤングジャンプ)』をコンビニで立ち読みしていたところ爆笑してしまい、コンビニを出てからも100メートルくらいずっと笑いっぱなしだったことの後遺症だと思うんだけど……。「コンビニで爆笑して道を笑いながら歩いて本屋で幻覚に襲われる」って傍から見ると大概だな……。恐ろしいマンガだよ。みんなも気をつけてね!