だいたい20も半ばを過ぎた人間には等しく訪れる現象だと思うのですが、ここ数年、最新のメインヒットチャートやマイナーヒットチャートを問わず、そうしたシーンに現れるような、「これ知らなきゃヤバいっしょー」と大いに人民の間で盛り上がっているようなものに、ほとんど興味が持てないでいます。で、じゃあ何してるかというと、思春期や大学入りたてや上京したての変換期に出会い強いショックを受けた作品や、これまでの人生において人間性の形成に大きく寄与した作品など、要するに『昔すげえ好きだったの』を繰り返し繰り返し読み聴きしているわけです。すなわちループです。ループ、停滞、繰り返しといった概念は、情報の賞味期限が異常に短く、常に自分を更新する必要があり、成長を前提としている現世では唾棄されがちなものですが、僕は元々、進歩的な価値軸に一切魅力を感じないので、まぁこれでいいんじゃないかなぁと思っています。最新情報をブログにあげる必要は無く、新鮮な情報に接し話題を取得し続ける必要は無く、無理して昨日より成長している必要はありません。前進、進歩はする気がありませんが、物事の深度を強めることはループの中でしていこうと思います。ただし、このような姿勢が怠惰や無気力に繋がることは断じて避け、「読書百遍、意、自ずから通ず」の態勢は忘れないよう心がけ、自覚的にループし続けていく所存です。


従って、当はてなでは主として、到底、最新とは言えないエントリーが上げられ続けます。主目的は、『旧作の整理』『思い出の再構築』『それらの分かりやすい伝達』になります。徹底して注意することは、『ただの過去話に終わる』『「あの頃は良かったけど、今はクソ」のような贔屓の沙汰の狭窄した姿勢は絶対に取らない』です。


現在の僕は通勤時間が往復3時間という小規模な地獄にあり、自然、電車内での読書の機会が多いため、さしあたって、本と漫画について書いていくことになると思います。