仕事で疲れたが 2



今月号のシグルイがまたもや常軌を逸していて元気が出た。どういう状況だったかを掻い摘んで説明すると、舞台は江戸時代初期で


「高名な道場の実力ある剣士がいて、彼が恋慕していた少年が道場を怨む何者かに殺されてしまった。彼が悲しみのあまり少年のことを思いながらセルフフェラしていると、憎き仇が眼前に!!!いざ尋常に勝負!!!」


という感じでした!


戦った剣士はやたら強いしかっけえし、好きだった人の仇を討つために鬼となる、といったエピソードも普通に良いんだけど、「セルフフェラしてる」のたった1コマが全ての時空を捻じ曲げていて本当に素晴らしいと思う。凡百の作家ではこうはいかないだろう。山口貴由先生の人間力をまざまざと見せ付けられた思いだ。セルフフェラなんて町野変丸のマンガでしか読んだことなかったよ。さて、亜空間を現出させた展開について語る言葉は、「台無し」でも「ブチ壊し」でも「最高の演出」でも「異次元空間へのいざない」でも「ヘルレイザーの箱」でも何でもいいんだけど、ともあれ、逸脱すら超克しており見事だ。


「なぜにセルフフェラ?」と山口先生の所業に疑問を持つことは無為であり、「どうして僕は生まれ、ここにいるのか?」といった人間存在の根源への問いと同様に、虚空である。だが、考えても仕方のない、答えの出るわけの無いことと解っているからこそ、われわれは、「自己存在への問い」と「山口先生は何故あのようなエクスプロージョンにも程があるシークエンスを挿入したのか」について考え続けなければならないのかもしれない・・・。








参考文献
X51.ORG
自分でフェラチオをする方法